TEGAKI
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せっちん
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歌と芽と。
携帯から流れるポップな音楽が部屋を満たす。 「ずいぶんと、可愛い歌だな?」 「仕方ないでしょ?これでいこうって決まったんだから」 音楽を遮るように声を発した虎徹はうんと唸った。 電話の相手、カリーナがため息交じりに言葉を返す。 携帯から流れていたのは、ブルーローズの発売前の新曲だ。 「お前さんの、趣味じゃない感じだよな」 「仕方ないんだってば。歌いたいのはバーで歌うからいいの」 「そういうもんかね?」 「なんで、あんたが残念そうなのよ?逆じゃないの?会社員長いんでしょ?」 「お前さんは、会社員じゃないだろ?」 「まあね」 カリーナにも虎徹の言いたい事は分かるのか、黙ってしまった。 別に悪い曲ではない。むしろいい曲だろう。 だが、カリーナの歌いたい系統ではない気がするのだ。 だから、カリーナはこうして発売前の新曲を虎徹に聞かせてくれたのではないだろうか。 そんな風に思ってしまう。 「……まあ、なんだ。お前さんらしくはないけど、いい曲だと思うぞ?」 「……ありがと」 もごもごと何かカリーナが言ったが、残念ながら虎徹には聞き取れなかった。 「ん?なんて?……あれだぞ?いつでも相談に乗るからな!」 「分かった。また相談するから」 おやすみ。と、通話を切る。 耳の奥に残る声の余韻がくすぐったい。 次会えるのはいつだっけ?そんな事を無意識に考えていた事に、虎徹は驚いた。 胸の奥の奥で、いつか大きく育つだろう芽が小さく揺れた。
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Heart
あとがき
ふいに芽吹いたもの、それの名前はまだない。
そんな虎薔薇ちゃんでした。
Hearts
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一寸小話。
せっちん
2017/10/13 02:52
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