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白蛇兄妹の日常
男同士の恋愛というのは、普通の恋愛と何処が違うのか気になった。 と言うような趣旨を相談していたはずなのだが、この母ーー暗(あん)は何故かパソコンを開いて、俺にその画面を向けている。 「いや、え?どうかし‥」 俺が言い終える前に暗(あん)は、ここを見ろと指差しで指示を出してきた。 訳がわからなかった俺だが、とりあえず指示に従い画面を覗き見る。 そこに映されていたのはイラスト投稿サイトの一種で、キャラクター同士(どちらも男)がイチャついてる的な内容のイラストや漫画がズラリと表示されていた。 これを見て勉強しろとでも言う風なドヤ顔で、パソコン画面を突き出されて居間に取り残された。 そして今に至る。 カップリングとはカップルの事を指す。 組み合わせは様々で男同士・女同士・男女があり、それぞれが攻めと受けで成り立っていて上が攻めで下が受けという法則があるらしい。 名前の頭文字を捩って、それぞれのカップリングにちなんだ相性や名称を付けている……と言う所までは、何とか理解できた。 しかし既にキャパオーバーしている。 何だよこれ。 呪文かよ。 「……」 にしても、沢山ある。 最近では、実の兄弟で恋人というのもあるらしい。 顔を合わせるだけで殺し合いの喧嘩をしている二人でも何でも、そういう思考で見ればイチャついてるように見えると言うからビックリだ。 二次元、何でもありか。等とツッコミを入れつつ、ふと自分たちはどうなんだろうと気になり始めた。 俺は決して自分ではそうだと思っていないが、その……所謂、へ……へたれ? 俺はよくヘタレだねって身内に言われる事がある。 サイト曰くヘタレ攻めというのもあるらしいが、基本は受けになるとかなんとか。 いや、うん。 末恐ろしいわ。 ■ 白蛇の化身である。 化身って言うと響きはいいかもしれないけど、実物は両腕がないうえに全身真っ白で口裂け女もびっくりの裂けた口元。 おまけに上半身裸と言う変質者である。 今まで白蛇だからと片付けられてきたけれど、さすがにパンツ一丁は色んな意味でヤバイ気がする。 今の現状に不満はあるかと実妹に話したら睨まれた。 暑かろうが寒かろうが、よく考えたら年中無休でパンツだけを履いてた記憶しかない。 そこで光明(グァンミン)に相談をしてみたが「全裸よりはまだマシ」と言うので、俺はまだマシなんだと自分に言い聞かせた。 よく魚や蛇の全身には鱗がある。 と言っても、所詮は鱗。 いわば人間の皮膚のようなもので、衣服の代わりにはならないだろうし、犬の様にいくら毛があってフサフサしてても、それはただ体毛が凄いだけだろ? つまり地球上の動物はほぼ全裸で過ごしているんだ。 そう考えると、俺のパンツ一丁はセーフな気がする。 「あらぁ〜」 「いや、アウトだろ」 そんな事を、惚気と愚痴ついでに話していたら困ったような顔で光明(グァンミン)は俺の話を受け流した。 その隣で即座に否定したのは、光明(グァンミン)の姉で巴たちの叔母にあたる崖淵子だった。 大体は光明(グァンミン)が受け流したのを淵子が拾い上げる事が多く、拾い上げたそれに対して論したりすると言う見慣れた光景が広まる。 本人達いわく陰と陽の関係らしい。 実のところよく分からないけれど、淵子の機嫌がいい事はわかった。 「じゃあ、こーちゃん」 「ん?」 「私とデートしよっか」 「はい?」 腕があれば幾分楽なのになぁ。 そんな事を思いながら、俺はビニール袋の取っ手を口に咥えたまま光明(グァンミン)の隣を歩く。 光明(グァンミン)の申し出で肌着のような薄いシャツやタンクトップあたりを近所の店で数枚購入した。 ついでに夕飯の買い出しもしたいとかなんとか言い出した光明(グァンミン)についてきたは良いが、如何せん気不味い。 だってさ、腕があれば口が塞がる事なんて無いし、こんなに静かになる事も無いと思うんだ。 チラッと隣を見る。 つまんなぁいとでも言いたげな顔をしていた。 ……なんか、ごめん。 「こーちゃんってあれよね」 「……?」 「残念なイケメン」 光明(グァンミン)が言う。 同時にドサッとビニール袋を地面に落とした。 自由になった口元を文字通りパクパクと動かし、光明(グァンミン)を見据える。 相変わらず、彼女は微笑むだけだったけど。 「え。どうゆう事?」 「う〜ん。あ、別に今のこーちゃんが変態さんみたいって訳じゃなくてねぇ、強いて言えば、そのままの意味かしらぁ」 いや、うん。 答えになってない。 と言うか、何気に酷い事言ってる気がするんだけど……。 そこは聞き流したほうがいいのかな。 「今すぐ滅べばいい」 「こぉら!そんなこと言っちゃ、めっ!よぉ?」 帰宅後。 巴では無く、その従姉が玄関先に立っていた。 と言っても俺が立っている玄関から数メートル離れた部屋の襖から顔だけを覗かせてるだけだが。 何故が俺は、従姉に嫌われてる。 まあ、俺は慣れてるからいいんだけどさぁ……。 「……めっ、て」 今時、その叱り方かよ。 ちょっとツボに入った俺は小さく笑う。 ■ 私はにょたこ。 上半身すっぽんぽんでも気にしない。 うちのおバカとミンちゃんを足して割ったようなビジュアルで、みんなビックリしちゃうかもだけど蛇だから仕方ないでしょ? そこんとこ分かっておいてほしいな! でもみんな分かろうろしてくれないから、必死で考えたの。 「そうだ。琴巳になろう」 だってせっかくおんなじ顔なんだし、下手なことしなければバレやしない。 双子という好機なスペックを活かさないなんて勿体無い! からかう時にこそ、双子なのを最大限に活かさなくちゃ人生損しちゃうと思うのよ。 と言うわけで、早速やるわよ! とは言ったものの、やっぱり立ち塞がるのは男女の双子という差。 胸が邪魔。 ああ、なんでこんな罪な発育をしちゃったのかしら! こんな脂肪の塊が二つもぶら下がってて、支える腕すら無いから余計に肩が凝るのよねぇ。 悩ましい。 「はあ……」 結局、兄のふりをする遊びは中断した。 代わりにリア充と化した兄の観察をする事にした。 無意識なのか何なのか気付くと天井を見上げている。 ビクビクしながら天井を見上げ、半開きのドアの隙間を覗き込んでる。 かと思いきやオドオドと言うかソワソワと言うか、そんなに広くもない部屋の中をぐるぐると巡回して常に動き回ってる。 おかしい。 今日は一段と落ち着きがない。 キョロキョロと見渡しては時折、部屋の天井を見上げている。 あ。因みに、兄はリア充になりました。 まあ、それはそれで面白そうだから良いんだけどさぁ。 ごめん。 正直、うざいです。 この奇習が一回や二回ならまだ許せたけど、もう我慢の限界だコノヤロウ。 今日で何日目だよチクショウ。 そりゃさ? リア充にさしたのは私だよ。 でもさ、これは無いんじゃない? 最初は何か面白そうだから、いつもの調子で巻き添えにして、からかった……程度だった。 それがいつの間にか本気のリア充デビューしやがりまして、クッソヘタレで根が純粋すぎるおバカだから余計に正直心配なんだよ。 アレでも雄(おとこ)だから大丈夫だろうとか思いつつも妙な所でピュアすぎるし野放しはやっぱり危ないよな。 そんな訳で今日も兄の様子を監視がてら見据える。 「うぉっ」 「…………ンだよ」 その日の夜。 めっちゃ静かすぎて、逆にビビった。 いつの間にいたのってくらいに静かすぎて、おバカさんの気付かなかった。 「……なんかあった?」 「なんも」 いや。うん。 なんでそんなにいじけてんの? うちのおバカさんは、今日は来るかな?いつ来るかな?どこから来るのかな?なんて妙に期待しちゃって文字通り全裸待機しちゃう程おバカさんなのである。 おバカさんだから、全裸待機した結界を告げなくとも私には解る。 それは双子特有の以心伝心的なものじゃなくて、わりと物理的に解っちゃう。 顔と言うか来てなかったオーラが全身から滲み出てるから、一日待ってみたけど今日一日来なかったからって凄い落ち込んでる。 そんなにも落ち込むもんか? 寂しいの? 普段めっちゃ怖がるくせに期待しちゃってさ、その日一日何も起きないと凄い落ち込むとか何なの。 馬鹿なの? ああ、そうだ。 馬鹿だったわ。
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Heart
あとがき
【白蛇、無駄な知識を得る】【白蛇の衣事情】の他に今回新たに追加した小話を詰め合わせてみた。
収録内容(サブタイトル)
1【白蛇、BLを知る】
2【こーちゃんとステータス】
3【にょたこと琴巳】
Hearts
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kazu@
人外と幼女をこよなく愛する奇跡の阿呆で、いつかやる詐欺(※)の常習犯。
絵柄が絶賛迷子中。
Link:
【BLog】人はそれを阿呆と呼ぶ。EX
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http://mblg.tv/hitosoresha/
【Mycon】PR
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https://mblg.tv/hitosoresha/entry/725/
【GALLERIA】たられば本舗 自由帳
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https://galleria.emotionflow.com/23447/
※いつかやる詐欺
「やりかもしれない」「○○やる予定」と言いながら実践することなく、そのままお蔵入りしちゃう。
または、未完成のまま放置しちゃうというような手口のこと。
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なんでもない日
kazu@
2017/11/05 17:38
全6話
夢見る少女は輪廻の中で。
kazu@
2017/10/23 00:10
全4話
徒然に淡々と。
kazu@
2017/10/18 20:47
全1話
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