TEGAKI
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「いやあ、失敬失敬。意外と家庭的な所を見られてしまったね」 失敬を重ねて使うと、なぜこんなに悪びれていない感じになるんだろう…。寧ろ失敬なのは奈緒之の方だった。 「ていうか奈緒ちゃん、僕の家は土足厳禁だよ。もう、床が泥まみれじゃないか!僕がさっき一生懸命雑巾がけしたとこなのにー」 一休さんか。 という突っ込みはさて置き、素直に土足で上がったことを謝っておいた。 焦る気持ちのまま、綾仙に朝餉を勧められて食すことになる。毎朝トーストだけの奈緒之にとっては、かなり充実した内容の朝食だった。味は悪くねェな、と感心した。けれど、本題を忘れてはいけない。 「あのさ、綾仙…」 「何だい、改まって気持ち悪いなー」 「あァ?!」 「眉間にいつもより皺が二、三本多くなってて気持ち悪いって言ってんのさ」 こう、と綾仙は指で皺寄せして奈緒之の真似をしてみた。それを奈緒之は制した。 「やめろ。俺は真面目な話をしようとしてるんだ」 「…分かったよ」 ややあって渋々ふざけるのをやめた。 奈緒之は今朝見た夢の詳細を話し始めた。 「お前、何か一人で抱え込んでて死ぬつもりじゃないんだよな?」 「まさか」 即答だった。 「僕はこの身体を気に入ってるし。僕の持ち主みたいに暮らせるなんて、そうさ、まるで夢のようだよ。そんな馬鹿な真似はしない」 こうして美味しいご飯を食べることもできるしね、と続ける。 「何だ…正夢なんじゃねェかと思って焦って来たけど。まァ、自殺願望があるわけじゃなくて良かったわ」 奈緒之は安堵の溜め息を吐く。朝餉もちょうど食し終わり、話はこれで終わりになるかと思われた。が。 「でもね奈緒ちゃん、その夢で引っかかることがあるんだよ」 「またくだんねェことじゃないだろうな」 「真面目も真面目。大真面目さ」 その言い方が胡散臭ェよ…と心の中で突っ込んだ奈緒之であった。 「君は夢の中で僕を助けようとしたんだよね?自分を犠牲にしてまで」 「?あ、あァ。そうだよ。けど、足が重くて一歩も動けなかったぜ。結局助けられなかった」 「問題はちょっと違うんだけどね。そうだ」 何か思いついた感のある綾仙。奈緒之はまだ問題が何なのか分からないままだ。 「『魔女のパン』って聞いたことあるかい?古パン、なんて名称もあったりするようだけど」 素直に奈緒之は首を横に振った。 「それなら好都合。ちょっと遠回りだけど、『魔女のパン』を交えて、その問題を説明してあげよう。頭が堅い君にも分かるようにね!」 「やっぱ馬鹿にしてんじゃねェか!!」 ニヘラ口でふふふと笑い出す綾仙。そして長い三つ編みを弄りながら語り始めた。
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Heart
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