TEGAKI
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越智@ぺぺろんSCM
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行ったり来たりのリチェルカーレ
「はいは~い」 六代目火影は上機嫌でビールを二人に振る舞った。 ヤマトとイルカはしぶしぶ受け取り、受け取ってしまえばプルタブをプシュとあけるわけで。 「あ~!やっぱコレ美味いね!木の葉ブロイ。帰ってきたって気がするヨ」 「そうですね。よその酒も美味いのありますけど、コレが一番ですね」 阿吽の呼吸で相槌を打ったヤマトだったがイルカは黙っている。 アカデミーの教師は里外任務で接待されることなどない。 あぁ、うみのイルカの言う「妬ましい」はこれだったかと思い至る。 優越感半分、罪悪感半分といったところ。 上々の首尾に終わった任務に六代目はご機嫌麗しく、普段よりよくしゃべった。 「今回はラクショーだったね。妨害はあったけどテンゾウが防いでくれたから」 イルカはニコニコと笑っているが、目が笑っていなかった。 さすがに酷だと思う。 とりわけ彼の心の内を知ってしまった今となっては。 先輩のそばにいられるのは暗部の後輩だからであって、寵愛されているわけではないのだ。 あなたと違って。 ヤマトは調子に乗ってうっかり増長してしまわないように優越感を微妙にすり替える。 そう思っている間にカカシはビールを飲み干したらしく、スイと立ち上がった。 「さ、帰りましょっか」 カカシはためらいもなくイルカの手を宝物のようにとった。 咎められなければ姫抱きで瞬身でいきたいところなのだろう。 ほら。 結局先輩はあなたの手をとるじゃないか。 「ン~、イルカ先生が恋しかったデスヨ~」 普段では決して見せないゆるんだ顔を恋人に向ける。 うみのイルカはチラと申し訳なさそうにヤマトの顔を見た。 これも優越感半分、罪悪感半分といったところか。 思う存分愛されて優越感に浸っていればいいものを。 無駄な賢さがジャマしていると見える。 なぜか不憫に思いながらヤマトは暇を告げる。 「では、ボクはここで」 「ン、ごくろーさん、明日はゆっくり休んでヨ」 「ありがとうございます」 「あ、そだ、悪いケド明後日はまた随行してもらうからネ」 「承知しました」 今度の随行は少し長いと聞いている。 訪問する里が遠く議題もこみいっている。 うみのイルカは悲しそうだった。 随行したいが実力不足は重々承知しているのだ。 そんなことを考えていると冷たい一言が降りかかった。 「オマエ、いつまでいるの」 「あっ・・・すいませんっ!」 「もういいや、テンゾウ早く消えなさい、さ、センセw」 ヤマトの前でカカシはためらいもなくイルカを抱きすくめ気の遠くなるような口づけをはじめた。 もうイルカしか目に入らないらしい。 テンゾウの目を気にしてかイルカがもがいているようだったが、効果はなさそうだ。 あわれな中忍に気を遣わせるのも悪いと思い、まっぷたつに割れた心を抱いて消える。 ほら、やっぱり。 やっぱりうみのイルカは嫌いだ。
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Heart
あとがき
三者三様の片思いを書こうと思いました。
書けているでしょうか。
Hearts
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カカシをめぐる二人の男のフーガ
綾織越智
2017/07/26 23:21
全2話
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